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【よく眠れない方に】「スタンフォード式最高の睡眠」西野精治

今回はスタンフォード大学医学部精神科の教授であり、スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所所長の西野精治さんが記された「スタンフォード式最高の睡眠」を処方します。

本書は睡眠時間が短くなりがちな現代の日本人に向けて、

「いかにして睡眠の質を高め、日中のパフォーマンスを向上するか」

を学術論文に基づいた知見をもとに紹介しています。

 

スタンフォード大学は世界に先駆けて睡眠の研究を始めた、いわば睡眠研究の総本山です。

そこでこの記事では、スタンフォード大学が提唱する「最高の睡眠」を手に入れる方法をご紹介します!

忙しい皆様に向けて、御託は並べず要点だけに絞ります。

この本を読んでいただきたい方

・よく眠れない方
・寝つきが悪い方
・日中に耐え難い眠気に襲われる方

要点①:睡眠は「量」より「質」!

まずは、良い睡眠とは「たくさん寝ること」ではなく、「質を高めたもの」であることを知っておきましょう。

A:質が悪いまま8時間寝た人と
B:質は良いけど6時間しか寝ていない人では

Bの人の方が目覚めはよく、日中のパフォーマンスが向上します。

 

また、一度夜更かしなどをして生活リズムが崩れてしまうと、次の日にたくさん寝てチャラとはなりません。

この睡眠の質が乱れた状態「睡眠負債」といいます。

睡眠負債は借金のように溜まっていき、返済が難しくなっていきます。

睡眠負債は、体と脳に深刻なダメージを与えます。

  • 体(太りやすくなる、ホルモンバランスが乱れて生活習慣病になりやすくなるなど、結果として短命になる傾向)
  • 脳(日中に眠くなるだけでなく、アルツハイマー、脳卒中、うつ病などの発症リスクが高まる)

なので、負債を抱えないように日々「質」を確保した睡眠が重要になるのです。

要点②:睡眠の質は眠り始めの90分で決まる!

睡眠中は、深い眠りと浅い眠りを繰り返します。

  • 深い睡眠=ノンレム睡眠(脳も体も眠っている状態)
  • 浅い睡眠=レム睡眠(脳は起きていて、体が眠っている状態)

といいます(レム(REM)睡眠とは「Rapid Eye Movement:急速眼球運動」の略)。

入眠して間もなく訪れるのは、約90分間のノンレム睡眠です。

 

この最初のノンレム睡眠は睡眠全体の中で最も深い眠りです。

この90分の間に

  • 成長ホルモン、性ホルモンが最も多く分泌(70~80%)(筋肉や骨を含む細胞の増殖、正常な代謝を促進)
  • 海馬から大脳皮質に情報が移動し、記憶が保存される

ということが起こります。

 

こうして自律神経が整うことで、脳と体がしっかりと休息した実感を得ることができるのです。

要点③:睡眠の質には「体温」と「脳」のスイッチが関与!

最初の90分間の眠りをより深くするには、入眠に合わせて体温と脳にあるスイッチを入れる必要があります。

「寝る90分前に入浴、もしくは寝る直前にシャワーを浴び、深部体温を下げる」

人の深部体温は、入眠とともに低下します。

この深部体温を意図的により低くすることで、睡眠の質は向上します。

その具体的な方法が入浴です。

 

お風呂に入ると、一時的に深部体温は上昇します。

人間は体温を一定に保とうとする動物なので、上昇した体温はやがて90分ほどで元に戻ります。

さらに、元に戻るだけでなく、元の体温よりも下がっていきます。

この深部体温が下がるタイミングを、寝るタイミングと合わせることで睡眠の質が向上するのです。

 

また、一人暮らしや、仕事の関係で毎日の入浴が難しい人は、寝る直前にシャワーを浴びるのがベストです。

下手に深部体温を上げないようにするためです。

「脳を単調な状態にする」

単調な状態とは、つまり刺激や興奮がなく、退屈な状態のことをいいます。

日中はあまり歓迎されない状態ですが、眠る前に単調で退屈な状況を作ることは、睡眠の質向上につながります。

 

単調な状態を妨害するものとしては

  • スマートフォンでのゲームやSNS
  • テレビでのドキドキやワクワク
  • 続きが気になるミステリー小説
  • 気分が上がる音楽
  • 眠る直前の食事や運動

などです。

これらを入眠の1時間ほど前からは避けて、脳を単調な状態にしましょう。

実際にやってみた

私自身、本書を読むまで睡眠の質を意識したことはありませんでした。

よく眠れる日も、そうでない日も偶然によるものだと思っていました。

そして本書で学んだテクニックを実践してみたところ、熟睡できる日が明らかに多くなりました。

今はまだ毎日とはいきませんが、確かに質は向上したと実感しているので、これからも意識していこうと思います。

 

本書では、これまでにご紹介した要点以外にも、たくさんの睡眠に関する情報が盛り込まれています。

どれも学術的な知見に基づいているので、勉強になります。

皆さんの意識が少しでも「睡眠の質向上」と、その先にある「日中のパフォーマンス向上」に向いたのなら幸いです。

より多くの知識に触れたい方は、本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

>>個人的に寝る前におススメな本

【おすすめ読書】「世界はうつくしいと」 長田弘

【おすすめ読書】「言葉の贈り物」若松英輔

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