今回は私が敬愛してやまない長田弘さんの詩集から、「一日の終わりの詩集」をご紹介したいと思います。
長田弘さんはこの作品を2000年にしたためられました。
一日の終わり、皆さんはいつもどう過ごされますか?
同居人がいる方も、そうでない方も、眠りにつくその瞬間はひとりです。
心を落ち着かせ、一人の時間を大切にしたい。
そんな時に紐解きたい一冊です。
・寛ぎを求める方
・大切なものがある方
・本をプレゼントしようと考えている方
時間の最小単位

一日というのは、私たちが過ごす時間の最小単位です。
もちろん時間や秒といった単位があるのを知っていますが、そのうえでやはり時間の最小単位は一日だと思うのです。
なぜなら、私たちは基本的に朝起きて夜に眠ります。
夜に眠ると、そこでリセットされるので、日をまたいだ計画を立てることはありませんよね。
人間の恒常性を保つためには、このルールを大きく逸脱することはできません。
そんな時間の最小単位である一日が終わるときは、なるべくくつろいだ心持でいたいですよね。
一日が終わるその時も緊張していたり、興奮していたら疲れてしまいます。
心が落ち着いていて、もうすぐ一日が終わるそんな時、長田弘さんの詩がより充実した時間をプレゼントしてくれます。
長田弘さんの詩は、一貫して寛ぎのための詩だと思います。
「言葉」という詩から一部抜粋します。
人をちがえるのは、ただ一つ
(「一日の終わりの詩集」(長田弘)(ハルキ文庫より一部抜粋)
何をうつくしいと感じるか、だ。
こんにちは、と言う。ありがとう、と言う。
結局、人生でいえることはそれだけだ。
一日の意味

タイトルにある「一日」はより長い時間の区切りにおいても、当てはまると思います。
- 一週間の終わりの詩集
- 一年の終わりの詩集
- 一世紀の終わりの詩集
- 一生の終わりの詩集
何かが終わり、何かが始まるとき、心は凪いでいます。
心の輪郭をなぞる長田弘さんの言葉に、満たされずにはいられません。
本作品に限らず、長田弘さんの詩集は贈り物としても適しています。
ぜひ一度手に取って、たとえ一編の詩でも読んでもらえたらと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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